移住について
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移住者インタビュー
「 那須に、住む。」vol.1 《後篇》すべては、楽しめるかどうかだと思う。
2021/07/28
こんにちは。広報ふじさんです。
新連載「 那須に、住む。」
ー自分にフィットする暮らしを見つけた人たちー
vol.1《後篇》は、岩下さんご夫妻の住まいや、暮らしぶりについて伺います。
〈プロフィール〉
岩下札成・友希ご夫妻
那須移住歴 11 年。東京と那須の二拠点生活を経て、那須に定住。発酵食を取り入れたお惣菜・お弁当を提供するお店「 PICNIC-nasu 」を経営。 奥様の友希さんはヨガのインストラクターとしてもご活躍されています。 2年前、自然とともに暮らすことをテーマとした「ピクニックの森」を立ち上げられました。(ピクニックの森は、現在活動を休止しています。)
《後篇》すべては、楽しめるかどうかだと思う。
五感が研ぎ澄まされる
まずはすべてのはじまりとも言える「薪ストーブ」についてお聞きしたいと思います。魅力は語り尽くせないかもしれませんが・・・
そうですね。吹き抜け、この借景の緑との対比・・・もう、この空間は薪ストーブのために考え抜かれたものですから。正直、他はどうでも良いくらい(笑) 薪ストーブの魅力は本当に、たくさんありますよ!
炎はいいですね。柔らかい、やさしい灯りに包まれる。普通の照明にはないやすらぎを感じます。
あと、とにかく暖かい!吹き抜けから2階へと暖かい空気が流れて、家全体を温めてくれる。那須の冬は氷点下10°C以下まで冷え込みますが、この薪ストーブ一つで充分に快適です。
薪を集めて、冬支度する。一見すると手間かもしれないそんなことにも、季節を感じることができる。これも豊かだなって思います。
この窓外の風景は圧巻です。都心にはないスケール感ですね。
この風景とともに暮らせることが、こんなにも素晴らしいことかと、日々実感しています。 虫は多いし、動物たちのイタズラもある。良いことばかりじゃありませんが・・・。
耳を澄ませば、聞こえてくるのは自然の音だけ。鳥の声で目が覚めることが日常になって、色々なことに気づくようになりました。五感が研ぎ澄 まされたというか。季節の移ろいを感じたり、 自分の身体の声にも敏感になったり。何か本能的に「心地が良い」ところにたどり着いたのかなという感じがしています。
都会を否定はしません。都心部での暮らしは、メリットも拠りどころもたくさんあります。 わたしの場合は、ムリなく自分を開放できるのがこの那須だった。 このウッドデッキで朝食をとる。ただそれだけのことが、わたしたち夫婦にとって最高に気持ちのいい至福の時間なのです。
誰と、何とつながるかは、自分が選ぶ。
移住後の「ご近所付き合い」を不安に思う方も多いのですが、地域の方とはどのようなコミュニケーシをとっていったのでしょうか。
ピクニックの森の時もそうでしたが、「頑張って仲間をつくらなくては!」と意識したことはあり ません。那須町は移住者が多くて、「外者アレルギー」が少ない地域。それぞれが那須の暮らしを楽しみ、自分たちのやりたいことに取り組んでいるポジティブな空気があります。マルシェみ たいな手作りの地域イベントも多く、開催される度に足を運んでいましね。暫く通っていると、自然と「いいつながり」が生まれるのです。 お互いに好きなもの、おもしろそうなことを嗅ぎ分ける嗅覚みたいなものが働いて。そんな一つひとつの 出会いを大切にしていたら、共感の輪が広がったという感じです。
移住してパン屋やるぞ!蕎麦屋だ!と固く決心している人は止めないけど、まずは地域のことをよく知ることから、はじめてみてもいいと思います。焦らず、少しづつ。
何が足りていない?とか、どんなサービ スやものがあると嬉しい?とか、地域の中に入ってよく考えてみる。既にあるものを真似るのではなくて、工夫すること、自分の気づきを形にする方が、絶対楽しい!でしょう。そのワクワクに、耳 を貸す人が集まってきてくれたのです。
どうせなら、好きな方、楽しい方を選んでみる。 わたしが移住で手に入れた、新しい人生の楽しみかたです。
まさに「暮らしを楽しむ」ことを体現している岩下ご夫婦。最後に移住を検討されている方に メッセージを お願いします。
とにかく「体験」してみることが大事です。今は働き方が多様化して、移住の選択肢も増えましたよね。 いきなり移住するのではなく、お試し移住やコワーキングスペースなどをどんどん活用してみることをオススメします。地域の空気感や自分との相性みたいなものは、やっぱり言葉や情報だけではわかりません。 時間がかかってもいいので実際に足を運んでみてください。 その体験と時間の中で、「本当に自分が求めているもの」が見えてきますから。
終)
変化すること、新しいことも不便なことも、楽しいと思えるかどうか。
結局は自分次第なんだと、こころに響く言葉でした・・・・きっと、移住に正解はありません。上手くいかないことがあっても、それもまた良し。焦らず、ムリせず自分と対話する。みたいなことが大切だと感じたインタビューでした。